Cannondale エンデュランスロードバイク「Synapse」のDi2化レポート(1/2)

2020.03.14
メンテナンス関連

こんにちは。メカニックの渡辺です。

今回は、Cannondale(キャノンデール)のSynapse(シナプス)の電動コンポーネントDi2化とハンドル、ステム交換のレポートをさせていただきます。オーナー様は何でもご自分で出来てしまう凄腕の職人さんですので、ご期待に応えられるよう精一杯作業をさせていただきました。

 

 

Cannondale Synapse Di2化レポート

第1話 エレクトリックケーブル、ディレーラーの取り付け ←今回はここ

第2話 ディレーラーの取り付けの続き~ファームウェアアップデートと完成まで

 

 

コンポーネントの電動化にはメリットがたくさんあります

スイッチ操作となりますので大きな動作がいらないため、従来の機械式には戻れないとレース志向の方から女性まで皆さん仰られます。

 

 

他にも定期的なワイヤー交換が不要になったり、下の画像のようにワイヤーが折れ曲がってしまい摩擦抵抗が増え、変速の調子が狂うことも少なくなります。

 

 

 

フレーム内部にエレクトリックケーブルを通します

今回のシナプスのフレームは、Di2のエレクトリックケーブルの内装に対応しておりリアブレーキケーブルアウターワイヤー受けの下部分に切り欠きが入っております。

 

 

フレーム内部にエレクトリックケーブルを通すために、BBを取り外します。

BBは、以前に当店で交換させていただいた「スギノスーパーセラミックBB」です。

しっかりと防錆とかじり付きの予防ペーストが塗布されています。

 

当店がおススメする「セラミックBB」に関するブログはこちらから

 

 

BB取り外し後、フレーム内に4本のエレクトリックケーブルを通します。

パークツールのワイヤリングツールを使用すれば作業がはかどります。

 

 

フレーム内部でケーブルなどが暴れて異音を発しないよう、ケーブルとケーブルを集約させるジャンクションに対策を施します。

 

 

内装用バッテリーを取り付ける位置は、シートポスト内部がベストでした。

そのため、Di2バッテリーの内装に対応するシートポストを使用します。

 

 

ずれ落ちてこないように、付属のCクリップで確実に固定します。

 

 

 

ディレーラーの取り付け

今回2つ目のビッグプーリーをお買い求めいただきました。

前回はカーボンドライジャパン(以下、CDJ)のV2という金属のプーリーでしたが、今回お取り付けするのはV3という新型です。

AURUM+CF30というカーボンを含んだ特殊素材で超軽量、静粛性、耐摩耗、摺動抵抗軽減全てにおいてヴァージョンアップいたしました。

 

 

ノーマルゲージを取り外し、CDJビッグプーリーを取り付けます。

グリスをしっかりと塗布し、スプリングテンションはスタンダードの位置に取り付けいたしました。

 

 

常に振動の加わる部分ですので、ロックタイト(ネジのゆるみ止め剤)を使い組み上げます。

写真のディレーラーは「アルテグラR8020」です。ディティールにピッタリマッチしてとてもカッコよいですね。

 

 

今回はここまでです。次回の記事では一気に作業を終わらせます。お楽しみに!

 

【第2話 ディレーラーの取り付けの続き~ファームウェアアップデートと完成まではこちら】