こんにちは。メカニックの渡辺です。
今回は、Cannondale(キャノンデール)のSynapse(シナプス)の電動コンポーネントDi2化とハンドル、ステム交換のレポートをさせていただきます。オーナー様は何でもご自分で出来てしまう凄腕の職人さんですので、ご期待に応えられるよう精一杯作業をさせていただきました。
Cannondale Synapse Di2化レポート
第1話 エレクトリックケーブル、ディレーラーの取り付け ←今回はここ
第2話 ディレーラーの取り付けの続き~ファームウェアアップデートと完成まで
コンポーネントの電動化にはメリットがたくさんあります
スイッチ操作となりますので大きな動作がいらないため、従来の機械式には戻れないとレース志向の方から女性まで皆さん仰られます。
他にも定期的なワイヤー交換が不要になったり、下の画像のようにワイヤーが折れ曲がってしまい摩擦抵抗が増え、変速の調子が狂うことも少なくなります。
フレーム内部にエレクトリックケーブルを通します
今回のシナプスのフレームは、Di2のエレクトリックケーブルの内装に対応しておりリアブレーキケーブルアウターワイヤー受けの下部分に切り欠きが入っております。
フレーム内部にエレクトリックケーブルを通すために、BBを取り外します。
BBは、以前に当店で交換させていただいた「スギノスーパーセラミックBB」です。
しっかりと防錆とかじり付きの予防ペーストが塗布されています。
当店がおススメする「セラミックBB」に関するブログはこちらから
BB取り外し後、フレーム内に4本のエレクトリックケーブルを通します。
パークツールのワイヤリングツールを使用すれば作業がはかどります。
フレーム内部でケーブルなどが暴れて異音を発しないよう、ケーブルとケーブルを集約させるジャンクションに対策を施します。
内装用バッテリーを取り付ける位置は、シートポスト内部がベストでした。
そのため、Di2バッテリーの内装に対応するシートポストを使用します。
ずれ落ちてこないように、付属のCクリップで確実に固定します。
ディレーラーの取り付け
今回2つ目のビッグプーリーをお買い求めいただきました。
前回はカーボンドライジャパン(以下、CDJ)のV2という金属のプーリーでしたが、今回お取り付けするのはV3という新型です。
AURUM+CF30というカーボンを含んだ特殊素材で超軽量、静粛性、耐摩耗、摺動抵抗軽減全てにおいてヴァージョンアップいたしました。
ノーマルゲージを取り外し、CDJビッグプーリーを取り付けます。
グリスをしっかりと塗布し、スプリングテンションはスタンダードの位置に取り付けいたしました。
常に振動の加わる部分ですので、ロックタイト(ネジのゆるみ止め剤)を使い組み上げます。
写真のディレーラーは「アルテグラR8020」です。ディティールにピッタリマッチしてとてもカッコよいですね。
今回はここまでです。次回の記事では一気に作業を終わらせます。お楽しみに!
【第2話 ディレーラーの取り付けの続き~ファームウェアアップデートと完成まではこちら】