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“力の入りやすい場所では大きなギアを、力の入りにくい場所では小さなギアを” 楕円チェーンリングROTOR『Q-RINGS』取付けレポート 

2021.02.01
メンテナンス関連

 こんにちは、メカニックの渡辺です。

今回はcannondale CAAD12(キャノンデール キャドトゥエルブ)にROTOR『Q-RINGS』(ローター キューリング)のお取り付けレポートです。

 

Q-RINGSとは

楕円形をしたギアのことで、オーバルチェーンリングや楕円チェーンリングと呼ばれるものです。楕円になっていることで、ペダルを踏みこむ力のかけやすい場所(時計で言うと3~4時のあたり)で大きなギア(楕円半径が最大)になり、上死点・下死点(時計でいうと12時と6時)付近では小さなギア(楕円半径が最小)になるという、効率的なペダリングが可能になります。

Q-RINGS効率的なペダリングの仕組み

詳しくはROTOR公式サイトにも記事が載っていますので、興味のある方は是非読んでみてください。

What’s Q-RINGS オーバルチェーンリングって何?ROTOR Q-RINGS 完全解説を見る

 

今回お取り付けするROTOR製パーツ一式

こちらが今回取り付けるチェーンリング、アクスル、クランク、スペーサー、チェーンキャッチャーです。

 

 

歯数は50-34をお選びいただきました。

クランクはROTOR『ALDHU』(ローターアルデュー)をお選びいただきました。
ROTORの最も軽量なクランクで、Q-RINGS取り付けの際の微調整に適しています。

 

Q-RINGSのお取り付け開始

CAAD12に純正装着されています、Siクランクを特殊工具で取り外します。

 

 

Q-RINGSには、楕円の半径が一番大きくなるポイントを調整できる「OCP」という機能が搭載されており、ロングライドやレース、タイムトライアル、ヒルクライムまで、使用用途に合わせた最適なペダリング効率を発揮してくれます。

今回のお客様の使用用途はロングライドなので、ギアのセッティングはスタートポジション『3』の位置にセットしました。

 

 

接合部の異音対策として、自動車ブレーキの異音対策にも使える、ちょう度の硬いグリスを薄く塗布し、35Nmのトルクで固定します。

 

 

アクスルとノンドライブ側の接合部にも異音対策としてグリスを塗布します。

 

 

CannondaleはBB(ボトムブラケット)の規格がBB30Aという独自規格です。

ドライブ側とノンドライブ側に適切な厚みのスペーサーを入れ、規格の指示通りに組み付けていきます。

間違った厚みのスペーサーではチェーンラインが狂ったり、横方向のガタが出る不具合が出てしまいますので注意が必要です。

 

 

チェーンキャッチャーをトルクレンチで取り付けます。

固定用のアッセンブルペーストを塗布し6Nmのトルクで締め付けました。

 

 

ROTORのチェーンキャッチャーはシビアな位置調整が安易で、軽量にもかかわらず剛性も高くなっています。

 

 

高精度なCNC切削加工のチェーンリングの裏側には『ROTOR』のロゴ。カッコいいです!

最新のモデルになりますので、変速性能もばっちりです!

 

 

Q-RINGSのお取り付け完了

フロントディレーラーの高さ位置調整を施し、完成です!!

CAAD12の渋いカラーにとってもマッチしてカッコいいですね!!

ペダリング効率がアップするROTOR『Q-RINGS』とってもオススメです!

 

 

最後までご覧いただきまして有難うございます。

 

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